■10/29に、渋谷で
池田亮司×メルツバウを見てきました。で、帰りに宇田川町のHMV(正直、DMRと書いたほうが個人的にはしっくり来るんですが・笑)に寄ったんですね。そしたら店内にビルボード・ライヴの公演スケジュールを書いたポスターが貼られてて、で、そこに真顔で
「11/1 コシミハル」と書かれてたんですね。
おいコシミハルか11/1ってわずか三日後じゃないかそもそもどこにあるんだビルボードライブって! といろんな思考が一瞬で頭の中をぐるぐると回りました。
■その11/1なんですが、ド平日なのに出張がなかったんですね(というか、珍しいことにこの週はまるまる出張がなかった)。ということは、おれは東京にいます。ということは、コシミハルのライブが見(ら)れます。やったあ。
■ということで11/1は六本木のビルボード・ライヴでコシミハルを見てきました。この店では、飲食物を摂取しながらライブを見られるのですが。
6/30の下北沢のコシミハル公演で、アンケートに「お酒を飲みながらコシミハルさんのライブを拝見したいです」みたいなことを書いたんですね、たしか。そしたらこのたび、その夢があっさり実現しました。これは重畳。
歌舞伎座で云うところの3階席、のカウンターに陣取り、酒をなめなめ、コシミハルの舞台を堪能しました。途中でアルファレコードの村井邦彦も登場して二人で二曲演奏。
■この『マダム・クルーナー』のシリーズも好きなのですが、YENレコーズ(が正式名称のはずなんだけど、世間一般ではYENレーベルと呼びならわされることが多いですよね)に間に合わなかった世代としては、やはり'80sテクノポップなコシミハルも見てみたいですよ。だってYENが無くなった'85年て、おれはまだ、沖縄市はコザの元気な小学1年生で、級友ととんねるずの「雨の西麻布」は唄ったりはしたけどコシミハルのことは知らなかった。まあこれはあくまで個人的なわがままと云ふことで。
■で、その翌日の11/2は渋谷でラスターノートンのライブを見てきました。一週間足らずのうちに、池田亮司×メルツバウと、コシミハルと、ラスターノートン見てるんですよ!
池田バウとラスターノートンを両方見た人は多いと思いますが、そこにコシミハルをからめてる人はあんまりいないのではないかと思います。笑
■ラスターノートンのライブは、「MUTEK.JP」? っていう、カナダ?の電子音楽イベント?の日本版?みたいなイベントの一環として開催されてました。情報がうろ覚えですいません。
会場は渋谷のダブリューダブリューダブリューエックスです。で、同時にダブリューダブリューダブリューでも知らん西洋人がなんかやってました。(ところで、いま調べたんですが、ダブリューダブリューダブリューよりもダブリューダブリューダブリューエックスのほうがキャパ大きいんだな。てっきりダブリューダブリューダブリューのほうが大きいと思ってた)。
■さてラスターノートンのライブなんですが。
以前、Cyclo.がセカンドをリリースしたとき(だったと思う)、池田亮司がサンレコ(だったと思う)で、
「高尚なことをやっても誰も聞かない」と云う趣旨の発言をしてて、だいたいそのころから地球上のサウンド・アート畑の人々が他ジャンルの音楽に転職し始める、という心霊現象が起きたんですね
[要出典]。ラスターノートンもそのころからテクノへの接近が顕著になっていって
[要出典]、おれも「ラスターノートンも普通のテクノレーベルになっちゃったな〜」と思うようになってちょっと興味が薄れてたんですね(※個人の感想です。だから許せ)。
でも、今回ロシアのDasha Rushというアーティストのライブを初めて見たんですが、「フロアを湧かせよう/踊らせよう/盛り上げよう」という強迫観念から離れたところにあって、それが一周まわって(という表現も最近は手垢がついてまいりましたが)新鮮でした。ノンビートな部分もあってね、アンビエントっぽくもあったり、いろんなジャンルを横断(これもまた手垢のついた表現ですいません)してる感じが良かった。
で、真打ちはやはりAlva Noto。楽曲の構造・音色・映像ともに、やはりアタマ一つ抜きん出てました。すごいね。さっき書いたこととまったく矛盾するけど、完全にフロアを踊らせにかかってるところがかっこよかった。笑
■ところで話が前後するんですが、この日は当初のタイムテーブルより30分くらい押してました。というのも、開場〜開演直前に「会場の非常ベルが誤作動する」という謎のハプニングがあって、それが解決するまで会場には入れなかったのですね。
ということで、茗荷谷に住んでるおれは終電の時刻がありますので、「最後に登場するByetoneは冒頭の数分間しか見られないではないか!」となったのですが、そのByetoneの冒頭の数分間、は、正直イマイチでして(笑。すごーーく単調なループで、かつ、何度か音を重ねそびれていたようでした。技術的なトラブルでしょうか。だとしたら気の毒ですが)、心おきなくByetoneを見限って帰ることができました(笑。おれが帰った後に取り戻したかも知れないけどね)。
■でも、あれだ、一週間足らずのうちに、池田バウとコシミハルとラスターノートンを見(ら)れてうれしいよ、拙僧は。お江戸に住むと云うことは、こういうことではないか。この土日も歌舞伎座の夜・昼、見てきました。お江戸に住むと云うことは、こういうことではないか。