■十月(・ω・ )日
田舎からノコノコ東京に出てきて、かつ、「和」方面に凝り始めてる者によくある現象だよね、みたいに思われるとシャクなのだけれど、とくに理由無く着物で出かけてみる。
十月に入ったけど、押し入れから袷の着物を引っ張り出すのも面倒くせえし、単衣でいいでしょう。と単衣を着て出かけようとするも…もう肌寒い。おとなしく袷に着がえてから外出。
銀座を歩いてたら、東ヨーロッパから観光に来たとおぼしきおばさま二人に、「キモノ、キモーノー( ´_ゝ`) ( ´_ゝ`)」と云われた、ような気がする。
■十月( ・ω・)日
明日は着物を着て出かけよう、と思って、久しぶりに羽織を引っ張り出してみたところ、けっこうなシワが……。
高度情報化社会なので、マイクロコンピューターで「着物 シワ とる」などと検索し、シワを取る方法を調べる。
すると、「湿気のこもったバスルームに一晩、着物を吊すと良い」という情報が得られたので、その通りに羽織をユニットバスに吊す。
■その翌日
羽織のシワは、まあそこそことれていた。その羽織を着て出かける。
■十月(・ω・ )日
自分の持っている着物が紺ばかりなので、他の色のも持っておいた方がいいのでは、と思い、浅草の古着の着物屋へ。
グレーの着物がほしかったのだけれど、それは在庫がなかったので、その代わりにエンジ色というのか、まあそういった色の羽織と長着を購入(アンサンブルではない)。
また、別の店では足袋を買う。濃いグレー。3700円。たたたたた高い。が、そういうものか。
■十月( ・ω・)日
いまのところ、着物は多くても月3回くらいしか着ないので、普段着ていどの着物なら徐々に揃いつつある、と云ってもいい。
これからは、普段着レベルの着物を増やしていくのではなく、お金を貯めて、ちょっといい着物をあつらえてみたい。
あと、「くるり」(京都の五人組ゴシックメタルバンドではなく、着物屋)の
デニム着物ってのもなんか良さそうなので、気になってます。
■十月(・ω・ )日
「袴」を来年の目標に定める。
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■十一月(・ω・ )日
十一月に入って、寒さが増す。グレーの足袋だと足が寒い。そろそろ寒さに強い、別珍の足袋の出番か。
■十一月( ・ω・)日
先月買ったエンジ色の着物。飽きたというわけではないが、三回も着ればまあいいかな、という気分になる。もっと云うと、「自分で金を出して買ったのに、自分の物になってない」というか(そういう服ってたまにありません?)。どうもこの色は、おれには似合わないというか、他にもっと似合う色がある気がする。
でも、こういったことは、実際に買って、実際に着てしばらく過ごさないと分からない。
■十一月(・ω・ )日
着物で某友人と会う。おれの着物を指し「それっていくらくらい?」「どこで買うの?」などと食いついてくる。ひょっとすると、うまく誘導すれば彼も着物を着始めるのではないか。
ちなみに、この日おれが着ていた物の値段を(下駄を含めて)すべて足しても、その某友人が着ていた「フルカウント」のデニムジャケットの値段に満たないだろう。おれが持ってるのはほぼ古着だし、帯は親戚からのもらい物だ。
強いて云うなら、“着物の着方を覚えるコスト”がかかっているが、それだって器用なヒトだったら半日もかからないだろう。おれは器用ではないので遠回りしましたが。
■十一月( ・ω・)日
とあるお笑いのライブに行く(寄席ではない)。そういえば、着物でお笑いを見にいくのは初めてだ。
帰り際、まったく知らない二十代後半くらいの男性から「お疲れ様でした! お先に失礼します!」と挨拶されたので、「あ、どうも」と会釈する。
おれは誰と間違われたのでしょうか。