■おいしくないカレーは実在します (前篇) |
■はい、じゃあ「青山○○○○○○」とかいうカレー屋で不味いカレーを食った件について書きますね。
■月曜日、仕事帰りに青山を歩いていたらお腹が空いてきたので、どっか適当なとこでメシを食おうとしたところ、このカレー屋の看板が目に付いたので、とりあえずその店のドアを開けました。
■そしたらね、あんた、ドア開けて0.8秒もたたないうちに、おれの頭の中の「この店、ハズレっすよセンサー」が作動したんですよ。自分で云うのもなんですが、このセンサーはかなり精度が高く、入ったら後悔するようなダメレストランを9割以上の確率で事前に感知します。
■ですが、おれは奥ゆかしい性格なので、どんなにこのセンサーが「この店はダメ!ゼッタイ!」と激しく鳴ろうとも、いったん店員さんに「いらっしゃいませー」と声をかけられると、逆らえずにそのまま店に入ってしまうのだ。あー馬鹿々々。なんのためのセンサーだ?
そればかりか、挨拶されなくとも、なんとなく雰囲気に呑み込まれるようにして店に入ってしまうことすらあります。この日も「あー、やばい、引き返そう」と体が動くよりも先に雰囲気に呑まれてしまった。合掌。
■そんなわけで、仕方なく店に入ってあげて、仕方なく席に着いてあげて、仕方なく野菜カレー大盛りを注文してあげて、仕方なく食べてあげることにした。
■その店はまず、挨拶がわりに内装がひどい。バブル期にできたカフェバーかなんかをそのまま流用してるんだと思う。おれは壁がイヤだった。上半分は普通の壁だが、下半分はモザイクタイル状の鏡がびっしり貼られている。お世辞抜きでダサい。
■テーブルもひどい。グリーンに塗られた半月の形をしたテーブル(というかほぼカウンター)がたいして広くもない店内に4つほどある。その半月カウンターはどれも、壁に対して45°の角度で配置されている。落ち着きません。
大きなお世話だけど、こんなんじゃ最大で10人くらいしか入れんだろ、この店……。普通のテーブルを、普通に並べればもっと人が座れるのに。
■そして厨房は、クラブ(機械的な音楽が流れている方の)のバーカウンターのような手狭さ。ここでちゃんとしたカレーを作れるような予感がしません。悪いけど。
■照明は薄暗い。それも落ち着くような暗さではなく、なんか不安になるような薄暗さだった。ちなみに、夕飯どきにも関わらず、客はおれ一人。ちなみに店員も一人。
■「うわ〜、おれ、ひさびさに地雷踏んじゃってるわ〜」と、リスナーからのハガキを読むピエール瀧の口調で心の中でつぶやきつつ、しばらく待っていると、愛想のあまりよくない中年男店員がカレーを持ってやってきました。
(つづく)
■月曜日、仕事帰りに青山を歩いていたらお腹が空いてきたので、どっか適当なとこでメシを食おうとしたところ、このカレー屋の看板が目に付いたので、とりあえずその店のドアを開けました。
■そしたらね、あんた、ドア開けて0.8秒もたたないうちに、おれの頭の中の「この店、ハズレっすよセンサー」が作動したんですよ。自分で云うのもなんですが、このセンサーはかなり精度が高く、入ったら後悔するようなダメレストランを9割以上の確率で事前に感知します。
■ですが、おれは奥ゆかしい性格なので、どんなにこのセンサーが「この店はダメ!ゼッタイ!」と激しく鳴ろうとも、いったん店員さんに「いらっしゃいませー」と声をかけられると、逆らえずにそのまま店に入ってしまうのだ。あー馬鹿々々。なんのためのセンサーだ?
そればかりか、挨拶されなくとも、なんとなく雰囲気に呑み込まれるようにして店に入ってしまうことすらあります。この日も「あー、やばい、引き返そう」と体が動くよりも先に雰囲気に呑まれてしまった。合掌。
■そんなわけで、仕方なく店に入ってあげて、仕方なく席に着いてあげて、仕方なく野菜カレー大盛りを注文してあげて、仕方なく食べてあげることにした。
■その店はまず、挨拶がわりに内装がひどい。バブル期にできたカフェバーかなんかをそのまま流用してるんだと思う。おれは壁がイヤだった。上半分は普通の壁だが、下半分はモザイクタイル状の鏡がびっしり貼られている。お世辞抜きでダサい。
■テーブルもひどい。グリーンに塗られた半月の形をしたテーブル(というかほぼカウンター)がたいして広くもない店内に4つほどある。その半月カウンターはどれも、壁に対して45°の角度で配置されている。落ち着きません。
大きなお世話だけど、こんなんじゃ最大で10人くらいしか入れんだろ、この店……。普通のテーブルを、普通に並べればもっと人が座れるのに。
■そして厨房は、クラブ(機械的な音楽が流れている方の)のバーカウンターのような手狭さ。ここでちゃんとしたカレーを作れるような予感がしません。悪いけど。
■照明は薄暗い。それも落ち着くような暗さではなく、なんか不安になるような薄暗さだった。ちなみに、夕飯どきにも関わらず、客はおれ一人。ちなみに店員も一人。
■「うわ〜、おれ、ひさびさに地雷踏んじゃってるわ〜」と、リスナーからのハガキを読むピエール瀧の口調で心の中でつぶやきつつ、しばらく待っていると、愛想のあまりよくない中年男店員がカレーを持ってやってきました。
(つづく)