■冷やし中華が終わっていた |
■暑い。今日は「東京都心35℃超 最も遅い猛暑日 82年ぶりに記録更新」、という見出しのネットニュースを見かけた。
暑くてしんどいのは確かなんだけど、そもそも地球側には人間どもにとって快適な気温を保ってやるだけの義務も義理もない。人間が勝手にこの星で繁殖して暑いだの寒いだのわめいているだけのことである。ほんと図々しいよな、人間って。
史上初の人類ってのが誰なのか知らないけど、そいつがミニミニなりエイブルなりを通して地球と賃貸契約を結んで住み始めたとき、契約書に「貸主(地球)は気温を通年20〜26℃に保たなければならない」と書いてあったわけでもないだろ──とはいつも思っている。
■いつもそう思っているものの、暑いもんは暑い。
こんな日にはひとつ、少々季節はずれではあるものの冷やし中華でも食べに行こう、と思い立って、仕事帰りに都内某所のラーメン屋にやってきた。ここの冷やし中華は三回ほど食べたことがある。それなりにうまい。
冷やし中華を食べて、この残暑を吹き飛ばそうではないか! 店に入り、カウンター席に座り、冷やし中華を発注する。
■まあ現実というのはだいたい非情なもので、その店の今年の冷やし中華はすでに終わっている旨を、カウンター越しに店のオヤジから告げられたのであった。合唱。
──スタイリー♪ スタイリー♪ スタイリー♪ スタイリー♪ (゚Д゚ ) (゚Д゚ ) (゚Д゚ )
すいません、合唱じゃなくて合掌。
■九月も後半なので、まあ仕方ないと云えば仕方ないんだけど、冷やし中華が終わっていたのは残念だった。もうひとつ残念なことに、「あ〜、冷やし中華がないならいいです」と気軽に席を立って店の外に脱出できる感じではなかった。そういう空気にはまってしまうことってある。
そこで妥協して、ねぎ味噌ラーメンと餃子を発注した。冷やし中華の代わりがねぎ味噌ラーメンってのはどうなんだ、まるっきり正反対の料理ではないか、と、あんたじゃなくたって、おれだってそう思うんだけど、飲食店でとっさに妙な注文をしてしまうことは誰だってある(と思いたい)。まあ暑い日に熱い料理もまた乙なもんでげすよ、と自分で自分に言い訳する。
数分後、ねぎ味噌ラーメンと餃子が運ばれてくる。
■そしてそのねぎ味噌ラーメンは、くどくどと説明はしないが、美味しくなかった。このねぎ味噌ラーメン一杯分の値段で、スーパーでサッポロ一番味噌ラーメン5袋パックが買えてお釣りが来るな、と思わないようにしながら麺をすする。
しかし不思議だ。この店の冷やし中華はそれなりにうまいのに、味噌ラーメンはおいしくない。なぜなのか。どんな店でも料理によって得手不得手はあることは想像できるが、この振れ幅はなんなんだろう。
なんとか食べ終えるも、美味しくないものでカロリーと糖質と脂質をしっかり摂取してしまい、悲しい。おれの食欲と空腹を、こんなまずい物質に捧げてしまったのが悲しい。
■あまりに悲しいので、家に帰ってから、買い置きのサッポロ一番味噌ラーメンをゆでて食べた。安定のサッポロ一番。さすがは『木梨の会』オフィシャル・パートナー! これでようやく、なにかを取り戻した心持ちになる。
とはいえ、夕飯にラーメンをつごう二杯も食べてしまった。明日の朝、体重計に乗りたくない…。
■ここで、さかのぼって考えてみる。
おれがなぜラーメンをつごう二杯も食べてしまったか。それは店で出されたラーメンがまずかったからである。
なんでそんな店のラーメンを食べてしまったか。それは、その店が冷やし中華をやってなかったからである。
なんでその店に冷やし中華を食べにいったのか。それは、今日は暑かったからである。
ようするに、今日という日が暑くなければ、おれはあの店に冷やし中華を食べに出かけることもなかったのである。
おれは悪くない。この星が暑いのが悪い。
──でもさ、そもそも地球側には人間どもにとって快適な気温を保ってやるだけの義務も義理もないわけであって…。 (゚д゚ ) (゚д゚ ) (゚д゚ )
■あ、この店の餃子は、ふつう程度には美味しかったです。良かったところはちゃんと書く。
暑くてしんどいのは確かなんだけど、そもそも地球側には人間どもにとって快適な気温を保ってやるだけの義務も義理もない。人間が勝手にこの星で繁殖して暑いだの寒いだのわめいているだけのことである。ほんと図々しいよな、人間って。
史上初の人類ってのが誰なのか知らないけど、そいつがミニミニなりエイブルなりを通して地球と賃貸契約を結んで住み始めたとき、契約書に「貸主(地球)は気温を通年20〜26℃に保たなければならない」と書いてあったわけでもないだろ──とはいつも思っている。
■いつもそう思っているものの、暑いもんは暑い。
こんな日にはひとつ、少々季節はずれではあるものの冷やし中華でも食べに行こう、と思い立って、仕事帰りに都内某所のラーメン屋にやってきた。ここの冷やし中華は三回ほど食べたことがある。それなりにうまい。
冷やし中華を食べて、この残暑を吹き飛ばそうではないか! 店に入り、カウンター席に座り、冷やし中華を発注する。
■まあ現実というのはだいたい非情なもので、その店の今年の冷やし中華はすでに終わっている旨を、カウンター越しに店のオヤジから告げられたのであった。合唱。
──スタイリー♪ スタイリー♪ スタイリー♪ スタイリー♪ (゚Д゚ ) (゚Д゚ ) (゚Д゚ )
すいません、合唱じゃなくて合掌。
■九月も後半なので、まあ仕方ないと云えば仕方ないんだけど、冷やし中華が終わっていたのは残念だった。もうひとつ残念なことに、「あ〜、冷やし中華がないならいいです」と気軽に席を立って店の外に脱出できる感じではなかった。そういう空気にはまってしまうことってある。
そこで妥協して、ねぎ味噌ラーメンと餃子を発注した。冷やし中華の代わりがねぎ味噌ラーメンってのはどうなんだ、まるっきり正反対の料理ではないか、と、あんたじゃなくたって、おれだってそう思うんだけど、飲食店でとっさに妙な注文をしてしまうことは誰だってある(と思いたい)。まあ暑い日に熱い料理もまた乙なもんでげすよ、と自分で自分に言い訳する。
数分後、ねぎ味噌ラーメンと餃子が運ばれてくる。
■そしてそのねぎ味噌ラーメンは、くどくどと説明はしないが、美味しくなかった。このねぎ味噌ラーメン一杯分の値段で、スーパーでサッポロ一番味噌ラーメン5袋パックが買えてお釣りが来るな、と思わないようにしながら麺をすする。
しかし不思議だ。この店の冷やし中華はそれなりにうまいのに、味噌ラーメンはおいしくない。なぜなのか。どんな店でも料理によって得手不得手はあることは想像できるが、この振れ幅はなんなんだろう。
なんとか食べ終えるも、美味しくないものでカロリーと糖質と脂質をしっかり摂取してしまい、悲しい。おれの食欲と空腹を、こんなまずい物質に捧げてしまったのが悲しい。
■あまりに悲しいので、家に帰ってから、買い置きのサッポロ一番味噌ラーメンをゆでて食べた。安定のサッポロ一番。さすがは『木梨の会』オフィシャル・パートナー! これでようやく、なにかを取り戻した心持ちになる。
とはいえ、夕飯にラーメンをつごう二杯も食べてしまった。明日の朝、体重計に乗りたくない…。
■ここで、さかのぼって考えてみる。
おれがなぜラーメンをつごう二杯も食べてしまったか。それは店で出されたラーメンがまずかったからである。
なんでそんな店のラーメンを食べてしまったか。それは、その店が冷やし中華をやってなかったからである。
なんでその店に冷やし中華を食べにいったのか。それは、今日は暑かったからである。
ようするに、今日という日が暑くなければ、おれはあの店に冷やし中華を食べに出かけることもなかったのである。
おれは悪くない。この星が暑いのが悪い。
──でもさ、そもそも地球側には人間どもにとって快適な気温を保ってやるだけの義務も義理もないわけであって…。 (゚д゚ ) (゚д゚ ) (゚д゚ )
■あ、この店の餃子は、ふつう程度には美味しかったです。良かったところはちゃんと書く。