■新卒で一年だけ勤めていた会社 |
■以前、新卒で一年だけ勤めていた会社。仮にX社とします。
■細かいことをいちいち思い出して書いてくのもつまらないし、読んでる方もしんどいと思うので手短にまとめますが、うん、正直、雰囲気の良い会社ではなかった…。気性が荒いというか、激しいというか、そういう人が多かった。社風がピリついてた。
定期的に飲み会の場でまあまあ大きめなケンカが勃発する、というイヤなエネルギーの発散のしかたをしてる会社で、おれが入社したまさにその当日の飲み会にもそういうケンカが勃発してたらしい。幸いにも、おれは全く巻き込まれずに済んだんだけど、聞くところによると周囲の女性社員が怖くなって泣き出すレベルのケンカが起きてたらしい。大のオトナがなにやってんだか。イヤな会社。
ちなみに、過去には飲み会でのケンカが原因で会社を辞めた人も複数いるらしい。わかる。
■香水がきつい、声がでかい、気の短い、柄のあまりよくないおっさんが社長で。
X社では、役員と一般社員は別々のフロアだったんだけど、なぜかこの社長の席だけ一般社員と同じフロアにいたんですね。というのも、「おれは現場のそばにいたいから」とかなんとか云って、一般社員フロアに自分の席を移してきたらしいんですね、このおっさんは。
おかげで、われわれ一般社員は、週に最低3回は社長が営業部長を朝から怒鳴り散らす模様をすぐそばでライブで拝聴させていただくことができました。アットホームな楽しい職場。迷惑。
■ある日のこと、飲みの席でおれの発言だか態度がこの社長のカンにさわったらしく、おれは居酒屋の閉店時間が30分延びたほどの勢いで社長に怒られ続けたことがある。
そりゃこっちにも悪い点があったんだろうけど、新入りの小坊主さんになにもそこまで怒らなくたっていいじゃない。ねえ。
■そういえばその会社で、おれはボンダイブルーの初代iMacを使っていた。当時でもまあまあ時代遅れの機種だった。
これは、新入社員であるおれのために用意されてた新品のiMacを、なんか変な女の先輩が「新人に新品なんてもったいない」と取り上げて自分用にしたから、という話をのちに聞かされた。新人相手にみみっちいよなあ。
■まあ、いろいろ長くなるから割愛するけど、たまたまいいタイミングで転職先が見つかったこともあり、おれは一年でX社を脱出しました。こんな荒んだところにいてもしょうがねえじゃん。
ちなみに、おれとまったく同じタイミングでX社に入社した同期のA君も、おれとまったく同じタイミングでX社を辞めました。だからさー、必ずしもおれにだけ原因があるわけでもないのよ、会社にもそこそこ原因があるわけよ、新人二人に逃げられるってことは。
∴
■ところで、X社と同じビルにはY社という会社も入ってました。
Y社はもともとX社から派生した関連会社だったのですが、その社風はまったく正反対でした。Y社はおだやかな人が多かったのですね。
飲み会に対する姿勢などもX社とY社では対照的で、Y社社長は、社員に飲み会に誘われると、
「シャチョウがいると気をつかうでしょー。みんなで行っておいで( ´∀`) 」
と云い、一万円札をすっと手渡して、自分は帰っちゃうらしいんですね。すげえ。
X社にいたおれなんか、四月の段階で、
「おれ達の飲みの誘いを一度でも断ってみろ。もう二度と誘わねえからな」
と変な常務だか専務だか(肩書きなんか覚えてねえ)に圧をかけられましたよ。Y社とほんとに正反対です。しっかし恥ずかしいセリフ…。タイピングしててこっちが恥ずかしくなったわ。なんなの、こいつ。
∴
■さて先日。突然ふと気になってネットでX社について検索してみたところ、
数年前に数億円の負債を抱えて無事倒産していた
ことがわかりました。うん。辞めといてよかったね。
ちなみに、X社と対照的な社風のY社は、今日でもちゃんと現存しております。そりゃそうだよな。クライアント側だってさ、気性の荒い会社とおだやかな会社と、どっちに仕事を頼みたいかって云うとさ。まあ、Y社のほうが生き残るよなあ。ふつうに考えると。
■あ、そうだ、まったく良い思い出がないX社ですが、ひとつだけ覚えてることがあります。
豪放磊落な性格を気取ろうとしてる割りには、実はけっこうネチネチねちねちした性格のFという中年男がいたのですが、そいつが自分の車を会社の駐車場に停めようとした際、運転を誤ってクルマを壁にぶつけてしまい、見事にテールランプをかち割ったのですね。
で、おれはたまたま駐車場にいたので、その一部始終を見物することができました。ランプかち割った瞬間、心の中で快哉を叫んだことを覚えてます。Fが嫌いだったので。まあ、向こうもおれのことが嫌いだったとは思うけど。
でも、一年いてそれくらいしか良い思い出がないんだよな、ほんとに。どんな会社だよ。
■すいません、こんなことで二千字も書いちゃって。しかしこのX社にも、おれのために動いてくれたり、いろいろと言葉をかけてくれる人も、いることにはいたんですね。そういうやさしい人たちが、倒産の際にしんどい目にあってたとしたら、それはそれで心苦しいな…。
■細かいことをいちいち思い出して書いてくのもつまらないし、読んでる方もしんどいと思うので手短にまとめますが、うん、正直、雰囲気の良い会社ではなかった…。気性が荒いというか、激しいというか、そういう人が多かった。社風がピリついてた。
定期的に飲み会の場でまあまあ大きめなケンカが勃発する、というイヤなエネルギーの発散のしかたをしてる会社で、おれが入社したまさにその当日の飲み会にもそういうケンカが勃発してたらしい。幸いにも、おれは全く巻き込まれずに済んだんだけど、聞くところによると周囲の女性社員が怖くなって泣き出すレベルのケンカが起きてたらしい。大のオトナがなにやってんだか。イヤな会社。
ちなみに、過去には飲み会でのケンカが原因で会社を辞めた人も複数いるらしい。わかる。
■香水がきつい、声がでかい、気の短い、柄のあまりよくないおっさんが社長で。
X社では、役員と一般社員は別々のフロアだったんだけど、なぜかこの社長の席だけ一般社員と同じフロアにいたんですね。というのも、「おれは現場のそばにいたいから」とかなんとか云って、一般社員フロアに自分の席を移してきたらしいんですね、このおっさんは。
おかげで、われわれ一般社員は、週に最低3回は社長が営業部長を朝から怒鳴り散らす模様をすぐそばでライブで拝聴させていただくことができました。アットホームな楽しい職場。迷惑。
■ある日のこと、飲みの席でおれの発言だか態度がこの社長のカンにさわったらしく、おれは居酒屋の閉店時間が30分延びたほどの勢いで社長に怒られ続けたことがある。
そりゃこっちにも悪い点があったんだろうけど、新入りの小坊主さんになにもそこまで怒らなくたっていいじゃない。ねえ。
■そういえばその会社で、おれはボンダイブルーの初代iMacを使っていた。当時でもまあまあ時代遅れの機種だった。
これは、新入社員であるおれのために用意されてた新品のiMacを、なんか変な女の先輩が「新人に新品なんてもったいない」と取り上げて自分用にしたから、という話をのちに聞かされた。新人相手にみみっちいよなあ。
■まあ、いろいろ長くなるから割愛するけど、たまたまいいタイミングで転職先が見つかったこともあり、おれは一年でX社を脱出しました。こんな荒んだところにいてもしょうがねえじゃん。
ちなみに、おれとまったく同じタイミングでX社に入社した同期のA君も、おれとまったく同じタイミングでX社を辞めました。だからさー、必ずしもおれにだけ原因があるわけでもないのよ、会社にもそこそこ原因があるわけよ、新人二人に逃げられるってことは。
■ところで、X社と同じビルにはY社という会社も入ってました。
Y社はもともとX社から派生した関連会社だったのですが、その社風はまったく正反対でした。Y社はおだやかな人が多かったのですね。
飲み会に対する姿勢などもX社とY社では対照的で、Y社社長は、社員に飲み会に誘われると、
「シャチョウがいると気をつかうでしょー。みんなで行っておいで( ´∀`) 」
と云い、一万円札をすっと手渡して、自分は帰っちゃうらしいんですね。すげえ。
X社にいたおれなんか、四月の段階で、
「おれ達の飲みの誘いを一度でも断ってみろ。もう二度と誘わねえからな」
と変な常務だか専務だか(肩書きなんか覚えてねえ)に圧をかけられましたよ。Y社とほんとに正反対です。しっかし恥ずかしいセリフ…。タイピングしててこっちが恥ずかしくなったわ。なんなの、こいつ。
■さて先日。突然ふと気になってネットでX社について検索してみたところ、
数年前に数億円の負債を抱えて無事倒産していた
ことがわかりました。うん。辞めといてよかったね。
ちなみに、X社と対照的な社風のY社は、今日でもちゃんと現存しております。そりゃそうだよな。クライアント側だってさ、気性の荒い会社とおだやかな会社と、どっちに仕事を頼みたいかって云うとさ。まあ、Y社のほうが生き残るよなあ。ふつうに考えると。
■あ、そうだ、まったく良い思い出がないX社ですが、ひとつだけ覚えてることがあります。
豪放磊落な性格を気取ろうとしてる割りには、実はけっこうネチネチねちねちした性格のFという中年男がいたのですが、そいつが自分の車を会社の駐車場に停めようとした際、運転を誤ってクルマを壁にぶつけてしまい、見事にテールランプをかち割ったのですね。
で、おれはたまたま駐車場にいたので、その一部始終を見物することができました。ランプかち割った瞬間、心の中で快哉を叫んだことを覚えてます。Fが嫌いだったので。まあ、向こうもおれのことが嫌いだったとは思うけど。
でも、一年いてそれくらいしか良い思い出がないんだよな、ほんとに。どんな会社だよ。
■すいません、こんなことで二千字も書いちゃって。しかしこのX社にも、おれのために動いてくれたり、いろいろと言葉をかけてくれる人も、いることにはいたんですね。そういうやさしい人たちが、倒産の際にしんどい目にあってたとしたら、それはそれで心苦しいな…。