■立花ハジメ「バンビ(US Version)」ってなんだろう |
■今日は、じゃあ、まず、テイ・トウワの話していいですか。テイトウワ(以下、ナカグロなしで表記)の『アルバイト』というCDの話です。
この『アルバイト』は、テイトウワが手がけたリミックスやプロデュースなど、他アーティストからの受注仕事を中心にまとめたCDなのですが、ちょっとややこしいことにこの世には2種類の『アルバイト』が存在します。
■ひとつはコロムビアから'19年に発売されたものです。コンパクトなディスク2枚組31曲入りです。これはしかるべき店でしかるべき対価を支払えば、普通に買えます。
■そしてもうひとつが、この『アルバイト』です。これはちょっと説明が必要なやつです。
ここで、どちら様のご家庭にもある『TOWA TEI 号外』と題された'19年のフリーペーパーに載ってるテイ氏の発言をごらんください。
実は以前、CD-Rを焼くのが流行った頃、今までの仕事集を100枚くらいつくって知り合いだけに配ったことがあるんですよ。MCハマーの体を僕に替えて、手に札束を持ったコラージュを施したジャケまで自分でつくって(笑)。そのタイトルが『ARBEIT』だったんです。
この「100枚くらいつくって知り合いだけに配った」CD-Rにも、ちゃんとDiscogsのページがあるんですね。さすが21世紀、高度情報化社会です。もちろん上記のジャケもDiscogsからの引用です。
Discogsによると、2003年の発売(?)だそうです。ただ、Discogs上のデータだと、CD-Rじゃなくて「CD」ってことになってるんだよな。まあ、上記に引用したテイ発言からすると、CD盤じゃなくてCD-Rということになるので、単なる誤記だと思う。
ちなみにこちらの『アルバイト』は、'00年代半ばにヤフオクに出てたのを2回見たことあります。同一の個体が2回出品されてたのか、それとも別々の個体が出品されてたのか、さすがにそこまでは覚えてません。値段はどちらも三千五百円とかそれくらいだったと思う。微妙に高かったんだよね。だから買わなかったんだけど、いま思うとケチらず買えば良かったな…。
■えー、ここからが本題です。話題がちょっと変わって、立花ハジメ「バンビ」の話になります。
'03年版『アルバイト』には、上記の通りテイ氏が手がけたいろんな曲が収録されているのですが、Discogsによるとその2曲目に
Hajime Tachibana - Bambi (US Version)
という曲があるではないですか。
あー、立花ハジメのバンビね、ハジメちゃんとテイ君がいっしょに作ったやつね、はいはい、と、いったん普通に飲み込みそうになったんですが、
ん? ちょっと待って。
ん? US Versionってなんだ?
立花ハジメの『バンビ』は、CDアルバムと12インチシングルがあるんですが、どちらも日本版しか出てないようです。US Versionってのはいったいなんのことでしょう。
■ということで、Discogsを探してみると、手がかりになりそうなCDがありました、Pow Wow Recordsなるニューヨークのレーベルの'92年のコンピ、『Consider This』です。7曲目に立花ハジメ「バンビ」が収録されています。さっそく取り寄せました。
■以下、それぞれのバンビをこう呼びます。
【A】立花ハジメの'91年のアルバム『バンビ』に収録されている「バンビ」
【B】Pow Wow Recordsの'92年のコンピ『Consider This』に収録されている「バンビ」
【C】テイトウワの'03年のCD-R『アルバイト』に収録されている「バンビ」
Dicogsによると、Aの長さは4:15。対して、Bは4:35。Bのほうがちょっと長いんですね。
そして、Cの長さは4:31 です。楽曲の長さから判断すると、BとCは同一のバージョン……ってことなのかなあ。実際に『アルバイト』を聴いたわけじゃないので、断言は避けますが。
■ところで、AとBはどう違うのでしょうか? ここまでお読みの方も気になってるのではないでしょうか。
構成が違う? シンセの音色が変わってる? 立花ハジメのラップが乗っている?
──とか勝手に期待しつつ、『Consider This』のCDを実際に再生してみました。するとBは冒頭に、ディレイがかかった女性の声で英語の朗読があることがわかりました。それで20秒ほど長いんですね。その他の曲の構成は、おれが聴き比べる限りいっしょでした。立花ハジメのラップは乗っていませんでした。
ただAとBで音質は少々違ってて(※個人の感想です)、Aの方がキックとシンセベースの輪郭がはっきりしていて、これに対してBは、キックとシンセベースが強調されないぶんすっきりまとまってるって感じでした(※個人の感想です)。
おれは、Aの方が好みかな。あの「ヴン♪ ヴンヴンヴ♪ ヴンヴン♪」というベースラインが好きなので。
■ということで、そろそろ眠いので、かんたんにまとめますと、
テイトウワの'03年のCD-R『アルバイト』に収録されている「バンビ」は、Pow Wow Recordsの'92年のコンピ『Consider This』に収録されている「バンビ」なんじゃないかな、
ってことです。繰り返しますが、おれは『アルバイト』のCD-Rを実際に聴いたわけじゃないので、あくまでも推理ってことで。間違ってたらごめん。
∴
■そういえば、けさラジオを聴いてたら、テイトウワが出てきてびっくりした。今日はテイ氏の新譜が二枚も出る日だった。そのプロモーションだったんですね。
ラジコはこちらです。←このリンクは、親切にもテイトウワが出てくるコーナーにちゃんと頭出ししてあります。ほんと親切な人間だなあ、おれって。親切だから、そこをつけこまれたり、逆になめられたりするんだよね。いろいろ腹立つわ。来週の土曜まで聴けます。
この『アルバイト』は、テイトウワが手がけたリミックスやプロデュースなど、他アーティストからの受注仕事を中心にまとめたCDなのですが、ちょっとややこしいことにこの世には2種類の『アルバイト』が存在します。
■ひとつはコロムビアから'19年に発売されたものです。コンパクトなディスク2枚組31曲入りです。これはしかるべき店でしかるべき対価を支払えば、普通に買えます。
■そしてもうひとつが、この『アルバイト』です。これはちょっと説明が必要なやつです。
ここで、どちら様のご家庭にもある『TOWA TEI 号外』と題された'19年のフリーペーパーに載ってるテイ氏の発言をごらんください。
実は以前、CD-Rを焼くのが流行った頃、今までの仕事集を100枚くらいつくって知り合いだけに配ったことがあるんですよ。MCハマーの体を僕に替えて、手に札束を持ったコラージュを施したジャケまで自分でつくって(笑)。そのタイトルが『ARBEIT』だったんです。
この「100枚くらいつくって知り合いだけに配った」CD-Rにも、ちゃんとDiscogsのページがあるんですね。さすが21世紀、高度情報化社会です。もちろん上記のジャケもDiscogsからの引用です。
Discogsによると、2003年の発売(?)だそうです。ただ、Discogs上のデータだと、CD-Rじゃなくて「CD」ってことになってるんだよな。まあ、上記に引用したテイ発言からすると、CD盤じゃなくてCD-Rということになるので、単なる誤記だと思う。
ちなみにこちらの『アルバイト』は、'00年代半ばにヤフオクに出てたのを2回見たことあります。同一の個体が2回出品されてたのか、それとも別々の個体が出品されてたのか、さすがにそこまでは覚えてません。値段はどちらも三千五百円とかそれくらいだったと思う。微妙に高かったんだよね。だから買わなかったんだけど、いま思うとケチらず買えば良かったな…。
■えー、ここからが本題です。話題がちょっと変わって、立花ハジメ「バンビ」の話になります。
'03年版『アルバイト』には、上記の通りテイ氏が手がけたいろんな曲が収録されているのですが、Discogsによるとその2曲目に
Hajime Tachibana - Bambi (US Version)
という曲があるではないですか。
あー、立花ハジメのバンビね、ハジメちゃんとテイ君がいっしょに作ったやつね、はいはい、と、いったん普通に飲み込みそうになったんですが、
ん? ちょっと待って。
ん? US Versionってなんだ?
立花ハジメの『バンビ』は、CDアルバムと12インチシングルがあるんですが、どちらも日本版しか出てないようです。US Versionってのはいったいなんのことでしょう。
■ということで、Discogsを探してみると、手がかりになりそうなCDがありました、Pow Wow Recordsなるニューヨークのレーベルの'92年のコンピ、『Consider This』です。7曲目に立花ハジメ「バンビ」が収録されています。さっそく取り寄せました。
■以下、それぞれのバンビをこう呼びます。
【A】立花ハジメの'91年のアルバム『バンビ』に収録されている「バンビ」
【B】Pow Wow Recordsの'92年のコンピ『Consider This』に収録されている「バンビ」
【C】テイトウワの'03年のCD-R『アルバイト』に収録されている「バンビ」
Dicogsによると、Aの長さは4:15。対して、Bは4:35。Bのほうがちょっと長いんですね。
そして、Cの長さは4:31 です。楽曲の長さから判断すると、BとCは同一のバージョン……ってことなのかなあ。実際に『アルバイト』を聴いたわけじゃないので、断言は避けますが。
■ところで、AとBはどう違うのでしょうか? ここまでお読みの方も気になってるのではないでしょうか。
構成が違う? シンセの音色が変わってる? 立花ハジメのラップが乗っている?
──とか勝手に期待しつつ、『Consider This』のCDを実際に再生してみました。するとBは冒頭に、ディレイがかかった女性の声で英語の朗読があることがわかりました。それで20秒ほど長いんですね。その他の曲の構成は、おれが聴き比べる限りいっしょでした。立花ハジメのラップは乗っていませんでした。
ただAとBで音質は少々違ってて(※個人の感想です)、Aの方がキックとシンセベースの輪郭がはっきりしていて、これに対してBは、キックとシンセベースが強調されないぶんすっきりまとまってるって感じでした(※個人の感想です)。
おれは、Aの方が好みかな。あの「ヴン♪ ヴンヴンヴ♪ ヴンヴン♪」というベースラインが好きなので。
■ということで、そろそろ眠いので、かんたんにまとめますと、
テイトウワの'03年のCD-R『アルバイト』に収録されている「バンビ」は、Pow Wow Recordsの'92年のコンピ『Consider This』に収録されている「バンビ」なんじゃないかな、
ってことです。繰り返しますが、おれは『アルバイト』のCD-Rを実際に聴いたわけじゃないので、あくまでも推理ってことで。間違ってたらごめん。
■そういえば、けさラジオを聴いてたら、テイトウワが出てきてびっくりした。今日はテイ氏の新譜が二枚も出る日だった。そのプロモーションだったんですね。
ラジコはこちらです。←このリンクは、親切にもテイトウワが出てくるコーナーにちゃんと頭出ししてあります。ほんと親切な人間だなあ、おれって。親切だから、そこをつけこまれたり、逆になめられたりするんだよね。いろいろ腹立つわ。来週の土曜まで聴けます。