■八月納涼歌舞伎 |
■この土日は久しぶりに歌舞伎でした。
まず土曜に第二部。弥次喜多。まあ、これは例年通りというかなんというか笑。大味なところも少なからずあるけどさ、そこはそれこそ「鷹揚のご見物を…」ってやつよね。
幸四郎という人と猿之助という人は、しかし普段どんなこと考えて生活してるんだろう。弥次喜多のわちゃわちゃも、もう四年目なんだなあ。染五郎と團子、成長してるよなあ。おれは成長してないよなあ。すいません。
■で、きょうの日曜は第一部と第三部。
第一部『先代萩』は、七之助の政岡よかった。幸四郎の八汐もよかったけどちょっとナマっぽいかなとも思ったり。
あと、勘太郎・長三郎兄弟は、やっぱり弟のほうが大物に見えるな…。でも勘太郎くんも、負けじとのびのびやってほしいものです。これは以前も書いたことだけど、世の中に「お兄ちゃんらしくしなさい!」と怒られるお兄ちゃんはたくさんいるけど、「弟らしくしなさい!」と怒られる弟ってあんまりいないんだよね。お兄ちゃんのほうが怒られる確率高いんだよね。お兄ちゃんって抑圧されてばっかりだよね。ぶつぶつ。
『闇梅百物語』はタヌキとカッパという組み合わせが'90年代中井貴一DCカードぽくてよろしい。しかしタヌキもカッパも強烈だけど、傘のお化けはそれを上回る強烈さで、歌昇すげえな。笑
たのしい演目でした。欲を云えば、昼間よりは夕方あたりの時間帯に見たい。
■で、いったん家に帰って、冷やし中華食べて、昼寝して、木挽町に戻って第三部『新版雪之丞変化』。
生の舞台に、手持ちカメラの生映像、事前に撮った映像、これまでの玉三郎の公演アーカイブの映像、がからむという不思議な演出で、成功してる部分とそうでない部分がある。剣術の先生は映像じゃなくてもよかったんじゃないかなあ、とか、そういうことを思わなくもないけど、まあいろいろ実験するのが納涼歌舞伎なんだと思う。
土部三斎以外の仇4人が全員中車の顔(=お面)になってる演出が分かりやすかったです。笑
そう、第三部にも、劇中劇として『先代萩』が出てくるんだよね。一日に二回も仁木弾正が見られました。
■つーことで今月の個人的なMVPは猿弥(52)の娘義太夫です。
そして来週はもう秀山祭です。早いなー。今年ももう年末ですね。よいお年を!
あ、当エントリ冒頭の画像は'89年のファミコンソフト『御存知弥次喜多珍道中』です。どんなゲームかは知りませんが、実家にありました。