■21世紀の日本で、童貞の地位が不当に軽んじられてる件について |
■渋谷知美『日本の童貞』によると、昔、一部の漁村や農村では、精通前後の年齢の少年は「村の決まり」で、通過儀礼として筆下ろしをさせられることになってたそうです。(なので、実質的に童貞がいなかったそうです。)
■なんで個人の性生活にまで「村の決まり」が介入してくるんだ?と思ったけど、これは、
異性に興味を持たない人が増える
↓
結婚しない人が増える
↓
子供の数がだんだん少なくなる
↓
村が存続できなくなる
という流れを回避するための仕組みなのかもしれません。
■というのも、たしかに都市部では、たとえば「カイリーミノーグVSクラフトワーク」みたいなマッシュアップ12インチを作るとかいう仕事でも一人で生計を立てられます。
■しかし農業や漁業では、個人個人が好き勝手なことをやっていては仕事になりません。いや、仕事にならないどころか村の食料が底をつくことにもなりかねません。要するに、いつでもたくさんの人手がいります。
そのため、「男女づきあい」というのは村の決まりを作ってでも青少年に教え込んでいって、しっかり村の人口をキープできるようにしましょうね、というシステムができたのではないでしょうか。
■いま、童貞が軽くみられがちな傾向があるのは、このころの漁村農村での「村の決まり」が日本人の潜在意識とかDNAとかに未だに刷り込まれたままになっていて、「童貞=村の通過儀礼を経験していない半人前」と判断されているから、かもしれません。社会の構成が当時とはだいぶ異なってきているのに、です。
■以上のことはあくまで、専門の研究家でもなんでもない私が、ちょこっと思いついて書いただけですので、あまり突っ込まないでくださいな。
■なお、「男も童貞を守るべき」という考え方は、大正時代の知識人の間で発生した考え方らしいです。この考え方が、いかに衰退していったかに関する考察というか単なる思いつきは、また次回。
画像は、小田原ドラゴン『おやすみなさい。』より。
なお、画像と本文はびっくりするくらい無関係です。