■二月大歌舞伎 夜の部2/3、昼の部2/4 |
■2/3の土曜日は歌舞伎座夜の部。
『熊谷陣屋』、は新・幸四郎も良かったけど、左團次の安定感が印象に残ります。あと、浅草歌舞伎を見た翌月だからして、四天王が豪華に見えた。笑
それはいいとして、終始寝ていた隣の席のおばさまの寝息がうるさかった。Ableton Liveを起動して、左カラムから「EQ Eight」を選択して、寝息の周波数をカットしたくなった。
その次の『芝居前』の何が良いかって、今月の実際の演目の絵看板が舞台上の芝居小屋にかかってるとこ。こういう、現実とフィクションがあれする感じのやつが、おれは好きです。予算の都合でいつも三階席なんだけど、こういうにぎやかな演目は一階席で観るべきですね。しかし猿之助出てるんですね。気づかなかった…。
で、その後、追儺式(ついなしき、と打ってもATOKは変換してくれなかった)。節分の豆まきですね。舞台からは役者の皆様が何かを一階席に撒いている。こういうとき、三階席だと置いてけぼりになるものですが(道成寺の手ぬぐい撒きとかね・笑)、係の人が豆の入った大入り袋を三階席で配って回ってました。
『七段目』は、やはり、仁左衛門と玉三郎が良かったーみたいな感想文になりますね。海老蔵菊之助も後日みます。
■で、本日2/4は昼の部。『春駒祝高麗』は梅丸くんを愛でる時間帯ですね。
で、『一條大蔵譚』は、新・幸四郎が良かった。まろやかで品があって、でもちゃんとアホで。それでいて最後の最後に生首をもてあそぶシーンは凄味のようなものも感じさせて。熊谷陣屋よりもこっちだな。いや、熊谷が良くないわけじゃないですよ。
ただ、「檜垣」に比べると、「奥殿」のほうは芝居全体としての勢いが若干弱くなっていたように感じた。別に誰のせいってわけじゃないけど。
ちなみに、この日は字幕ガイドを使ってたのですが、英語版字幕では大蔵卿のことを「half-wit Okura Lord」と訳してました。笑
で、『暫』。こういうめでたい感じのは素直にめでたがりましょう。あとこういうときの海老蔵は素直にほめましょう。
最後に『井伊大老』。新歌舞伎かー、苦手だわー、という気分に陥らなかったのは、真山なんとかみたいに説明的なセリフを暑苦しく怒鳴るキャラが出てこないからか。
ところでさ、真山なんとかって、「役者に怒鳴らせる決めゼリフ」を芝居のピークに持ってきて、そのピークのためだけに逆算して芝居全体を書いてる、と思うことがある(※個人の感想です)。まあいいや、それは。
あ、『井伊大老』の話でしたね。吉右衛門と雀右衛門が良かったです。
終演後、歌舞伎座ギャラリーの売店に先月の『寺子屋』の舞台写真を買いに行ったら、猿之助涎くりの写真が2枚しかなかったし、しかも2枚とも売り切れていた…。焼き増ししてほしいなあ。
■あと最後に。今月のあの祝幕、ケチつけるわけじゃないけど、なーんか祝祭感というか華々しさに欠けるよねえ…。