■昨日の細かすぎて伝わらないモノマネ選手権は面白かった。 |
■子供のころから、フジテレビの火曜ワイドスペシャル枠でやっているものまねグランプリ(正式な名称とか知らん)みたいなのが好きじゃなかった。「ものまね四天王」とかさ、ああいうの。
元ネタ歌手のカリカチュアライズに頼る、モノマネ芸人たちが嫌だった。奇抜な衣装とか、おもしろおかしい表情とか、オーバーな動きとか。
いま思えば、あの全体的に巨大なショーパブ、といった趣のスタジオのセットも嫌だった。
ボーズ憎けりゃアニ、シンコまで憎い、といった理屈で、画面隅に表示される針すなおの似顔絵や、曲のイントロ部分のナレーションが別録りのアフレコであるところも嫌いだった。
なので、見なかった。
■一方、清水ミチコは子供のころから好きでした。ビデオやCDをレンタルして楽しんでた。
■この違いは何かというと。
ものまねグランプリのほうは、明らかにショーパブという閉鎖空間で行われる芸の中継、なんですよね。閉鎖空間でしか流通しない、あるいは閉鎖空間だからこそ有効な芸の応酬。たぶん、あの番組を実際にあのスタジオで間近に見たならば、それはそれは楽しい芸だったのかもしれない。
でも、ブラウン管を介して見てる沖縄の田舎町の子供には、だからなんなの、としか思えない。
対して、清水ミチコの芸は、あらかじめ「放送」や「複製物(CDやビデオ)」の形で流通することを意識して作られてるのですね。なので、その芸をラジオやテレビで耳目にしたとき、スッと入ってくる。で、素直に笑える。これは清水ミチコがショーパブではなく放送作家出身、というところにあるかもしれない。
■ちなみに、'00年代初頭は、コージー冨田+原口あきまさのコンビ(厳密にはコンビじゃないですが)は好きでした。
あれは、ショーパブ芸でありながらも、カリカチュアライズに走らない、リアリズムの追及、というのがあったので。
■そして'00年代中盤からは、なんといってもとんねるずの「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」になるわけですが。
この企画自体はモノマネの領域を拡大する、非常に革新的な企画だったわけです。「富士そばの恵比寿西口店の店員」のモノマネとかね。モノマネか否か、というぎりぎりのところを突く感じが新しかった。
■が、いつの間にかこの企画自体がだんだん閉鎖的なものになっていき(それに呼応するかのように次第にショーパブ出身の芸人が増えてきた印象がある)、スタジオ内の芸人とスタッフだけが楽しんでる内輪の企画になってしまった。
細かすぎて伝わらないモノマネ選手権が、いよいよほんとに伝わらなくなってきてるなー、と思うようになった。
で、同じ番組で「2億4千万の瞳選手権」という、それこそショーパブ芸そのものの企画も始まってしまい、これはこれで面白いんだけど、なんか違うなーと思ってた。
■が、昨日たまたまテレビで「細かすぎて」をやってたので久しぶりに見たのですが、おもしろかった。初期の面白さが戻ってきてる、と感じました。
このエントリで云いたいことはそれだけです。文章が後半、やっつけになってるように見えるのは気のせいです。
■ちなみにウクレレえいじで一番好きなネタは、十年くらい前にライブで見た「延滞に驚く、レンタルビデオ屋『With』の店長」です。
元ネタ歌手のカリカチュアライズに頼る、モノマネ芸人たちが嫌だった。奇抜な衣装とか、おもしろおかしい表情とか、オーバーな動きとか。
いま思えば、あの全体的に巨大なショーパブ、といった趣のスタジオのセットも嫌だった。
ボーズ憎けりゃアニ、シンコまで憎い、といった理屈で、画面隅に表示される針すなおの似顔絵や、曲のイントロ部分のナレーションが別録りのアフレコであるところも嫌いだった。
なので、見なかった。
■一方、清水ミチコは子供のころから好きでした。ビデオやCDをレンタルして楽しんでた。
■この違いは何かというと。
ものまねグランプリのほうは、明らかにショーパブという閉鎖空間で行われる芸の中継、なんですよね。閉鎖空間でしか流通しない、あるいは閉鎖空間だからこそ有効な芸の応酬。たぶん、あの番組を実際にあのスタジオで間近に見たならば、それはそれは楽しい芸だったのかもしれない。
でも、ブラウン管を介して見てる沖縄の田舎町の子供には、だからなんなの、としか思えない。
対して、清水ミチコの芸は、あらかじめ「放送」や「複製物(CDやビデオ)」の形で流通することを意識して作られてるのですね。なので、その芸をラジオやテレビで耳目にしたとき、スッと入ってくる。で、素直に笑える。これは清水ミチコがショーパブではなく放送作家出身、というところにあるかもしれない。
■ちなみに、'00年代初頭は、コージー冨田+原口あきまさのコンビ(厳密にはコンビじゃないですが)は好きでした。
あれは、ショーパブ芸でありながらも、カリカチュアライズに走らない、リアリズムの追及、というのがあったので。
■そして'00年代中盤からは、なんといってもとんねるずの「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」になるわけですが。
この企画自体はモノマネの領域を拡大する、非常に革新的な企画だったわけです。「富士そばの恵比寿西口店の店員」のモノマネとかね。モノマネか否か、というぎりぎりのところを突く感じが新しかった。
■が、いつの間にかこの企画自体がだんだん閉鎖的なものになっていき(それに呼応するかのように次第にショーパブ出身の芸人が増えてきた印象がある)、スタジオ内の芸人とスタッフだけが楽しんでる内輪の企画になってしまった。
細かすぎて伝わらないモノマネ選手権が、いよいよほんとに伝わらなくなってきてるなー、と思うようになった。
で、同じ番組で「2億4千万の瞳選手権」という、それこそショーパブ芸そのものの企画も始まってしまい、これはこれで面白いんだけど、なんか違うなーと思ってた。
■が、昨日たまたまテレビで「細かすぎて」をやってたので久しぶりに見たのですが、おもしろかった。初期の面白さが戻ってきてる、と感じました。
このエントリで云いたいことはそれだけです。文章が後半、やっつけになってるように見えるのは気のせいです。
■ちなみにウクレレえいじで一番好きなネタは、十年くらい前にライブで見た「延滞に驚く、レンタルビデオ屋『With』の店長」です。