■歌舞伎座 十月大歌舞伎 夜の部 10/4 |
■なかに年かさ五作が息子、半蔵商店でございます。
いま例によって地方巡業中なのですが(出張とも云う)、昨日の午後よりなんだか風邪気味でして、ジキニン飲みました。永谷園の「冷え知らずさん」シリーズの豚汁、カレーリゾット、しょうが湯なども摂取しましたよ。良くなるといいんだけど。
では今月夜の部の芝居の感想文などを。二階席三列目センターでした。
■寺子屋
涎くりは国生。この役は、アッパー系とダウナー系の演じ方があるように思うんだけど、国生は後者。総じてマイルドな涎くりだったけど、いささか幼気が強かったかもしれない。もう少しガキ大将っぽさがほしいかな。ほかの子供たちよりも年長である(15歳)、というニュアンスがもうちょっとあるとよかった。でも全体的にはよろしうございました。てか国生やせたね。
勘九郎の演技に新歌舞伎的写実性、を感じるところが何ヶ所かあった。気のせいか。首桶もって奥に引っ込むとこかっこいいね。
菅秀才が最後に泣くとこで涙を拭う仕草があったけど、この仕草っていままで見たことなかった気がする。気のせいか。
そうそう、源蔵が水を飲んでむせるとこがあるけど、あの水って、墨をするための水なんだって。イヤホンガイドで云ってた。寺子屋は何回も見てるのに、初めて知った(あるいは、以前どこかで聞いたがすっかり忘れてたのか)。
■吉野山
踊る藤十郎が見られるだけで満足です。
早見藤太は橋之助。橋之助が三枚目って珍しいような気がする。
■鰯賣戀曳網
三島由紀夫昭和29年の作。明治〜戦前の歌舞伎っぽくない新歌舞伎に対抗して、「歌舞伎っぽい歌舞伎を作ろう」という意図で書かれた作品、だと思った(※個人の感想です)。
能天気なまでにハッピーエンドのお話で、いいんじゃないですか、こういうのも。勘九郎と獅童のかけあいが面白い。
ところで。八月の『怪談乳房榎』でも思ったのだけど、われわれ人類は、勘九郎に勘三郎の面影を求めすぎてはいないか。「勘三郎に似てる」と言いたがりすぎてはいないか。このままでは彼は十九代目勘三郎でなく、二代目十八代目勘三郎、になってしまうのではないか。大きなお世話か。いや、歌舞伎とはむしろそういうものなのか。
∴
今月の夜の部は、演目の選定も時間の配分もバランスが良いので、初心者にもおすすめ、だと思います。歌舞伎デビューしようと思ってる方はぜひ(とか書いてるおれが初心者なんだけど)。
イヤホンガイドでは、幕間(もちろん“まくあい”と読むのが正しいのですが、芸人さんはこれを“まくま”と読みます。オードリーもラバーガールも“まくま”と読んでます。これはもう、誤読というよりもお笑い業界用語なのでしょう)に十七代目勘三郎と十八代目勘三郎の過去のインタビューが放送されてます。
めでたい焼きのブースの位置がかわってました。
∴
で、歌舞伎座から帰宅して、夜の十時半ごろネットを見てたら、この日の夜にUNITでラスターノートンのイベントがあることを初めて知りました。これだけの高度情報化社会でも取りこぼす情報がある、という不思議。いや、高度情報化社会だから取りこぼす情報も増えるのか。
Alva Noto+ByetoneでDJってのが気になったけど(何かけるんだろうね)、さすがに体力が残ってないので、そのままおとなしく就寝。
いま例によって地方巡業中なのですが(出張とも云う)、昨日の午後よりなんだか風邪気味でして、ジキニン飲みました。永谷園の「冷え知らずさん」シリーズの豚汁、カレーリゾット、しょうが湯なども摂取しましたよ。良くなるといいんだけど。
では今月夜の部の芝居の感想文などを。二階席三列目センターでした。
■寺子屋
涎くりは国生。この役は、アッパー系とダウナー系の演じ方があるように思うんだけど、国生は後者。総じてマイルドな涎くりだったけど、いささか幼気が強かったかもしれない。もう少しガキ大将っぽさがほしいかな。ほかの子供たちよりも年長である(15歳)、というニュアンスがもうちょっとあるとよかった。でも全体的にはよろしうございました。てか国生やせたね。
勘九郎の演技に新歌舞伎的写実性、を感じるところが何ヶ所かあった。気のせいか。首桶もって奥に引っ込むとこかっこいいね。
菅秀才が最後に泣くとこで涙を拭う仕草があったけど、この仕草っていままで見たことなかった気がする。気のせいか。
そうそう、源蔵が水を飲んでむせるとこがあるけど、あの水って、墨をするための水なんだって。イヤホンガイドで云ってた。寺子屋は何回も見てるのに、初めて知った(あるいは、以前どこかで聞いたがすっかり忘れてたのか)。
■吉野山
踊る藤十郎が見られるだけで満足です。
早見藤太は橋之助。橋之助が三枚目って珍しいような気がする。
■鰯賣戀曳網
三島由紀夫昭和29年の作。明治〜戦前の歌舞伎っぽくない新歌舞伎に対抗して、「歌舞伎っぽい歌舞伎を作ろう」という意図で書かれた作品、だと思った(※個人の感想です)。
能天気なまでにハッピーエンドのお話で、いいんじゃないですか、こういうのも。勘九郎と獅童のかけあいが面白い。
ところで。八月の『怪談乳房榎』でも思ったのだけど、われわれ人類は、勘九郎に勘三郎の面影を求めすぎてはいないか。「勘三郎に似てる」と言いたがりすぎてはいないか。このままでは彼は十九代目勘三郎でなく、二代目十八代目勘三郎、になってしまうのではないか。大きなお世話か。いや、歌舞伎とはむしろそういうものなのか。
今月の夜の部は、演目の選定も時間の配分もバランスが良いので、初心者にもおすすめ、だと思います。歌舞伎デビューしようと思ってる方はぜひ(とか書いてるおれが初心者なんだけど)。
イヤホンガイドでは、幕間(もちろん“まくあい”と読むのが正しいのですが、芸人さんはこれを“まくま”と読みます。オードリーもラバーガールも“まくま”と読んでます。これはもう、誤読というよりもお笑い業界用語なのでしょう)に十七代目勘三郎と十八代目勘三郎の過去のインタビューが放送されてます。
めでたい焼きのブースの位置がかわってました。
で、歌舞伎座から帰宅して、夜の十時半ごろネットを見てたら、この日の夜にUNITでラスターノートンのイベントがあることを初めて知りました。これだけの高度情報化社会でも取りこぼす情報がある、という不思議。いや、高度情報化社会だから取りこぼす情報も増えるのか。
Alva Noto+ByetoneでDJってのが気になったけど(何かけるんだろうね)、さすがに体力が残ってないので、そのままおとなしく就寝。