■砂原良徳 日本公演 於 渋谷 6/30、の感想文を書いていなかった |
■先週の日曜日(6/30)は、渋谷のダブリューダブリューダブリューなるライブハウスだかクラブだか(映画館の跡地らしい)で、砂原良徳丈のライブを見学いたしました。まりんのライブを見るのは'11年4月のソナー以来です。
この日は、西洋から来日したマウス・オン・マーズの前座としてまりんがライブ、という位置づけだったのですが、個人的にはそりゃもうまりんが本篇でして、マウス・オン・マーズはアフターアワーズ、という気分でおりました。
'00年代の活動休止の長さと質を誰も正確に思い出せなくなるほど(「え? まりんって'00年代もちょこちょこ活動してたよ?」とか云うやつこそがいちばん思い出せてないのですが)、砂原良徳がこのところ活発に活動しているのはうれしい限りです。
■さて、ライブですが、良かった。
端的に申し上げますと、「'00年代のサウンド・アートがいちばん面白かった時期の感じ」を'10年代に持ち込んできた、という感じでした。けっこう硬質な音を多用していましたが、かといって過度に実験寄りにならず、フロア向けにまとめているところが当世風です。
アラレちゃん黒縁メガネをかけたサブカル君に「いっやー(笑)、そのたとえは安直じゃないかなー(笑)」とアゴヒゲをさすりながら半笑いされるのを承知で、説明のためにあえて書きますと「池田亮司・ミーツ・まりん」な感じ、とでも云いましょうか。実際、わりと顕著にラスターノートン/池田/Cyclo.系の接近が見られました。と思ってるのはおれだけでしょうか。
■これは小坊主の戯れ言なので、適当に流し読みして欲しいのですが、'00年代のまりん沈黙中に、
「ひょっとすると、まりんは、『120BPMくらいの909風キック+シンセベース+ピコピコしたシンセのシーケンス+たまにストリングスあるいはパッド』という組み合わせのループにいささか拘泥しすぎるきらいがあるのではないか。このような組み合わせから離れたサウンド・アート/エレクトロニカ寄りの作風を試みてもいいのではないか」
と思っていたのですね(すいません生意気ですいません)。
なので、今回のライブでは実際にそのような作風のまりん、というのを垣間見ることができたので、お、と思いました。
■映像に関しても、これまでのような具体的なイメージに代わり、抽象的な模様を(おそらくは音声と連動して生成する種類のやりかたで)用いるようになっていました。
YMO『テクノドン』のCDの盤面のような模様(いま検索したところ、ベンハムの独楽、と呼ぶようです)が映像に採り入れられていたのは、まりんのYMO愛の表現でしょうか。と書くのはさすがに深読みしすぎですねすいません。
■このライブを聴いた限り、まりんは『liminal』('11)以降の新たな展開に入りつつあるようです。
──などとファンが勝手に憶測する“新たな展開”などにとらわれず、まりんにはマイペースで活動していってもらいたいですね。
あ、あと、池田亮司と共作するとおもしろいかもしれないと思った。
■ライブ全体について一つ付け加えると、ハコの音質がもうちょっと良かったらうれしかった。マウス・オン・マーズの終演後には耳がキーンと鳴ってました。もっと音質の良いUNITとかでやってほしいですが…。
■ところで、この前日におれは歌舞伎座で『助六』の千穐楽を見てるのですね。で、その翌日がこのまりんライブ、と。
二日続けて良いものを見てしまったので、バチが当たりそうです。許してください諸仏、諸菩薩。
この日は、西洋から来日したマウス・オン・マーズの前座としてまりんがライブ、という位置づけだったのですが、個人的にはそりゃもうまりんが本篇でして、マウス・オン・マーズはアフターアワーズ、という気分でおりました。
'00年代の活動休止の長さと質を誰も正確に思い出せなくなるほど(「え? まりんって'00年代もちょこちょこ活動してたよ?」とか云うやつこそがいちばん思い出せてないのですが)、砂原良徳がこのところ活発に活動しているのはうれしい限りです。
■さて、ライブですが、良かった。
端的に申し上げますと、「'00年代のサウンド・アートがいちばん面白かった時期の感じ」を'10年代に持ち込んできた、という感じでした。けっこう硬質な音を多用していましたが、かといって過度に実験寄りにならず、フロア向けにまとめているところが当世風です。
アラレちゃん黒縁メガネをかけたサブカル君に「いっやー(笑)、そのたとえは安直じゃないかなー(笑)」とアゴヒゲをさすりながら半笑いされるのを承知で、説明のためにあえて書きますと「池田亮司・ミーツ・まりん」な感じ、とでも云いましょうか。実際、わりと顕著にラスターノートン/池田/Cyclo.系の接近が見られました。と思ってるのはおれだけでしょうか。
■これは小坊主の戯れ言なので、適当に流し読みして欲しいのですが、'00年代のまりん沈黙中に、
「ひょっとすると、まりんは、『120BPMくらいの909風キック+シンセベース+ピコピコしたシンセのシーケンス+たまにストリングスあるいはパッド』という組み合わせのループにいささか拘泥しすぎるきらいがあるのではないか。このような組み合わせから離れたサウンド・アート/エレクトロニカ寄りの作風を試みてもいいのではないか」
と思っていたのですね(すいません生意気ですいません)。
なので、今回のライブでは実際にそのような作風のまりん、というのを垣間見ることができたので、お、と思いました。
■映像に関しても、これまでのような具体的なイメージに代わり、抽象的な模様を(おそらくは音声と連動して生成する種類のやりかたで)用いるようになっていました。
YMO『テクノドン』のCDの盤面のような模様(いま検索したところ、ベンハムの独楽、と呼ぶようです)が映像に採り入れられていたのは、まりんのYMO愛の表現でしょうか。と書くのはさすがに深読みしすぎですねすいません。
■このライブを聴いた限り、まりんは『liminal』('11)以降の新たな展開に入りつつあるようです。
──などとファンが勝手に憶測する“新たな展開”などにとらわれず、まりんにはマイペースで活動していってもらいたいですね。
あ、あと、池田亮司と共作するとおもしろいかもしれないと思った。
■ライブ全体について一つ付け加えると、ハコの音質がもうちょっと良かったらうれしかった。マウス・オン・マーズの終演後には耳がキーンと鳴ってました。もっと音質の良いUNITとかでやってほしいですが…。
■ところで、この前日におれは歌舞伎座で『助六』の千穐楽を見てるのですね。で、その翌日がこのまりんライブ、と。
二日続けて良いものを見てしまったので、バチが当たりそうです。許してください諸仏、諸菩薩。