■2017/12/29〜2018/1/4は冬休みで沖縄。

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■平成中村座 十一月大歌舞伎 昼の部 11/1 初日


■先週の火曜日は、浅草にオープンした平成中村座に行ってきました。昼の部。初日。

勘三郎がお江戸の歌舞伎に出演するのは、今年のコクーンの『盟三五大切』にちょっとだけ出たのを除くと、例のラップ歌舞伎以来だそうです。なので、見たいじゃないですか、勘三郎。


■さて平成中村座は、他の劇場と変わってることが二つありまして。

一つは、靴を脱いで上がることです。中野twlのように(お笑い専門のライブハウスね←親切な解説)。なので、和服の人は履き物を脱ぐのがラクですね。

あと一つ変わってるところは、舞台に対して直角に作られてる二階席が、舞台上空にまで食い込んでることですね。で、幕が閉まると、この「舞台上空二階席」は幕の内側に入っちゃうんですね(ということは、この席からは、舞台転換の様子が見られるんでしょうか)。

会場の外には、弁当や土産物やらを売る出店がいくつかあって、なんだか観光地のお寺の雰囲気にちょっと似てました。あと、この日はテレビや雑誌のカメラも入ってました。


■双蝶々曲輪日記 角力場
初めて見る演目。「角力場」の雰囲気を表す演出が楽しい。

世話物なのに、長五郎がただひとり時代物っぽくて、で、長吉との対比が面白い。

勘太郎の“つっころばし”もいい感じ。ただ二役の演じ分けがちょっと薄いかなーとか偉そうに書くのは十年早いな、おれは。

中村橋吾が花道を歩いているとき、若い女性の声で「ハシゴ!」と声がかかった、気がした。


お祭り
勘三郎を見(ら)れたので、良い。

終盤は背景の壁がなくなり、本物のスカイツリー(を含めた浅草の実際の景色)が見える、という演出。おれの席からはスカイツリーはよく見えなかったけど、勘三郎の背後に実際に道路を走るトラックが小さく見えたりして、「外気に触れてる歌舞伎」という珍しいものを見た気分。


■義経千本桜 渡海屋 大物浦
思うに、安徳帝の子役は、あんまり上手くないのが大事なのかもしれない。その方が、「いーまーぞーしーるー」の歌で、これから入水するなど予想してない安徳帝の純粋さが強調されるような気がするから(←なんとなくで書いてます)。いや、安徳帝はうすうす入水に気づいてるんだっけ? どっち?

ところで演目の順番ですが、やはりこういう時代物はいちばん初めがいいと思った。いろいろあってこの順番になったとは思うのですけども。


■その他
・場内は、予想してたよりも開放感があった。もっと狭い方が、もっとギュッと濃密な雰囲気になるのでは、と贅沢なことを思った。

・他の会場よりも、下座音楽が“近く”聞こえるので、そのぶん臨場感があったような気がした。

・浅草駅から会場までけっこう遠いです。歩いてるうちに22世紀になるかと思った。つぎ来るときは駅前から人力車に乗ろうかと一瞬考えてしまった。

・周囲にお店があまりないので、飲み物やお菓子を会場周辺で調達する派の人は気をつけた方がいいです。あ、浅草松屋がありますね。


■そうそう。帰りに浅草の有名な天丼屋D店に寄ったのですが。

えー、寺いちばんの正直小坊主ですので正直に書きますが、値段が三分の一の「てんや」のほうがおいしいと思った。

まあ、「この手の老舗で、値段だの味だのにゴタゴタ抜かす方もおかしい」と、ちょっとくらいは思わないこともないけどね。